(前回の記事)
大工工事がスタートしたタイミングで現場見学に行ったのですが、その際に棟梁から色々話を伺うことができました。
棟梁さんは一条工務店の家を建てて20年とベテランもベテランの方でした。
「見学大歓迎!」と自らおっしゃられるように、構造のことや他のハウスメーカーとの違いなど色々と教えてくれます。
聞いていないことまでどんどんお話してくれるので、正直「(もうちょっとゆっくり家の中をみたいのに・・・)」思っていました(笑)
そんな棟梁さんの話の中で、とても印象に残ったことがいくつかありますのでご紹介します。
①一条工務店の柱は4寸の無垢材を使っている
住宅性能評価や断熱、気密がどうだとかの話は聞いたことがあったのですが、建材についての話は今まであまり聞いたことが無かった(もしくは聞いても覚えていなかっただけかも・・・)気がします。
棟梁曰く「一般的に3.5寸(1,050mm)の柱が使われていることが多い中、4寸(1,200mm)柱というのは一条工務店としての拘りの表れだろう。
無垢材を使うことによるメリット・デメリットはあるが、大工として、少なくとも自分は無垢材で建てる家、そして在来工法で建てる家が好きだ」とのこと。
完成した家を見ただけでは柱のことまで知ることはなかったかと思いますし、棟梁の職人さんとしての意識を知ることができました。
また「家は建てて終わりではなくそこから時間をかけて馴染んでいくため、木の収縮等でクロスに隙間ができたりすることがあるが、2年目点検あたりの木が馴染んだタイミングぐらいでしっかり補修してもらうといい」とも伺いました。
家にもなんだか「命」が宿っているような、そんな感覚になるお話でした。
(後から見ると、工事進捗報告書にも柱についてちゃんと書いてましたね・・・)
②性能を過信しすぎない
棟梁曰く「耐震等級3を取得、構造的にも地震に強い家ということに間違いはない。
ただ、大きな地震が来た時に倒壊しないということであるため、仮にそのような地震が来た際はちゃんと避難するように」とのこと。
日本では地震に強い家というのがアピールポイントとして打ち出されていることが多いと思います。
一条工務店でも、ホームページには
【「ここにいれば大丈夫」という安心とそのまま住み続けられる強さを目指して】
という記載があります。
性能を重視するその姿勢は私たちが一条工務店で建築を決めた大きな要素でしたので、特に信頼を寄せている部分です。
棟梁さんはそこに対して過信するな、言ったわけです。
聞き始めは「(え、性能否定?てか監督の前でそんなん言っちゃうの・・・)」と思いましたが、これは案外大事なことだと気づき思いました。
棟梁はあくまで、100%じゃないんだよ、と言ってるんですね。
例えば樹脂サッシについても、
「他メーカーが最近になって取り入れ始めた樹脂サッシ、一条工務店は以前より先駆けて使っているのでその扱いにも慣れているし、性能は間違いない。
ただ、100%結露しないわけじゃない。結露するときはする。その時はちゃんと拭き取ってね」と。
一条工務店施主の中には、私のように
「一条工務店の家の性能は他のメーカーの追随を許さないぐらいすごいんだ!」と。
本当は 一条工務店の性能が 80点、他メーカーは75点 なのに
勝手に 一条工務店の性能は100点、他メーカーが50点 だと
どこか思い込んでしまっていることがあるような気がします。
※点数はイメージです。
高性能なのは間違いないとして、全てにおいて快適性や安全性が担保されると考えてしまうのは後のギャップにも繋がってしまうので、少し気を付けた方がいいなと思いました。
③吹き抜けは落下事故に気を付けて
我が家も吹き抜けを採用し、2階には腰壁が設置されます。
棟梁曰く「腰壁から下を覗き込もうとして転落する子供が結構いる」とのこと。
「2階にいる子どもを呼ぶ際には、階段の中断ぐらいまで上がってから声をかけた方がいい」とおっしゃっていました。
結構強くお話になられてたので、気を付けるべきポイントとして覚えておくようにしました。
他にもご近所づきあいの仕方だったり学校の話だったり、建築とは直接関係のない情報もたくさんお話して下さるような、気さくながらも職人としての拘りや誇りと気安さを兼ね備えたそんな棟梁さんでございました。
家ってほんと色々な人が関わって造られていくんですね。
それでは今日はこの辺で。
次回は気密測定の結果について記す予定です。